大人はズルい

大人はズルいし、子どもと同じように自分勝手だから、小さいころから嫌いだった。
子どもの意見は絶対に聞き入れないし、間違いだらけなのに自分は正しいと思い込んでいる。
ひたすらに質(たち)が悪い。
だから、そんな大人にはなりたくないって思ってた。
真面目で誠実な大人になろうって思ってた。
でも、少しだけ違ってた。

正確には、大人そのものになりたくないって思っていたんだね。
いつまでたっても私は子どもなんだ。大人には程遠い。
だって、真面目で誠実な大人なんて、存在し得ないのだから。
大人になるということは、ズルくて自分勝手な存在になるということ。

私は抗う。世界のあり方と時間の経過を拒絶する。
逃げ切ってみせよう。私には、この生き方しかできない。
(あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。)