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2013/01/17

方言最強説

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おはようございます。以前のラノベの文章問題の第二弾です。本当はやりたくないんですけどね。古文の文法とかすごく嫌いだったので。でも気になるので解決しましょうか。

赤線の部分の「脱いでこれば」という表現ですが、この「これば」は文法的に正しいのかどうかが今回の議題になります。

答え合わせ
まずこの文章は現代日本語(口語)で書かれていることは明白です。さて、「これば」を簡単に分解すると「これ」「ば」となりますが、一体「これ」の終止形は何なのでしょうか。
結論から言うと「これ」という表現が明らかな間違いです。この文章は本来

脱い(ガ行5段活用動詞『脱ぐ』の連用形『脱ぎ』のイ音便)(接続助詞)くれ(カ行変格活用動詞『来る』の仮定形)(条件表現)

と品詞分解されるべきであるため、「脱いでくれば」とならなければなりません。「来る(くる)」という動詞はカ変動詞であり、「こ」という活用はしても「これ」という活用は存在しません。


方言の存在
しかし上記の理論を崩すものがまたしても存在していました。東北地方の方言で「来れ」を「これ」と読む場合があるらしいのです。若年層が「これ」と読み始めたのが起源だとかなんとか……。
となるとこの言い回しも決して間違いとは言い切れなくなるということです。前回とは違い何故か釈然としませんが今回もぼくの負けのようです。お疲れ様でした。

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