F

2015/04/21

遮光眼鏡型情報端末


ひと通り「Nein」を聴き終わったので軽く感想でも。
ひとつだけ言うと、箱がかなり邪魔なので普通に通常盤を買ったほうがまるそう。
以下、ネタバレを含むので畳んでおきます↓

曲の前に箱を。買っといて言うのもおかしいですが、「作者は面白いと思ったシリーズ」って感じです。紙のゴミです。
箱は上の2/3はスカスカで仕掛け絵本っぽい装丁になっていました。
特典のサングラスは普通のサングラスです。
下1/3部分が引き出せて、その中にCD/BDケース(9th本編とライブBD)とCDケース(超重力のやつ)が入ってました。
一応色々探ってみましたが、箱の中に隠しギミックは無し……だと思います。

左側つるにREVOのロゴ、正面中央に青い■がありました。
かけてみましたが似合わなかったのですぐ外しました。

上画像は通常盤のジャケットですが、某所から拾ってきたものに文字を入れました。
ギリギリまでジャケ絵を隠す理由がわかりましたね。
ちなみに、サンホラ知ってからもう8年くらい経ちますが、にわかなのでぱっと見で分かるのがエレフミーシャだけです。
それにしてもジャケット絵はこっちのほうが圧倒的に良いですよね。ふざけんな。

さて、肝心の内容ですが、予想されていた通り過去作のIFストーリーです。
ChronicleからMarchen、更にはヴァニスタに至るまでの【不幸な物語】について、これを否定し、「異なる可能性」を探し出し、【幸福な結末】を導こうとするというものになっています。
詳しくは各自聞いていただくとして、例えばTr.05「憎しみを花束に代えて」は、Elysionの「Star Dust」が元ネタになっており、この曲中で不幸な結末を迎えてしまった女性を「憎しみを花束に代えて」で別の道を示し、救ってあげるという具合です。
元々は言うなれば、「花束を憎しみに代えて」ですよねこれ。

しかし、いくつかの人物は新しいその幸福な結末を受け入れず(元々の運命を拭い切れない)、各々が元々抱えていた苦悩や不幸をそのまま受け止めて笑顔で終わっている、ように見えます。
Moiraのエレフとミーシャぐらいですかね、異なる可能性・幸福な結末を喜び、迷い無く受け入れたのは。
彼らは元々の運命に背いて、愛を求め合います。そのせいで多くが犠牲になっても、彼らはこの気持ちを通したいと曲中で語られています。
それ故の曲名「愛と言う名の咎」なのでしょう。

最後の曲「最果てのL」は9thストーリーの結びです。
勝手に悲劇だと決めつけて改竄しないでくれって言ってます。
「R.E.V.O.の過去を否定する行為」をノエルが否定しました。
最後の最後でコンセプトそのものを否定するのか……(困惑)。Marchenもこんな終わり方だったような……?
ただ、こういう締め方は結構好きです。確かにその通りですよね。
曲中の人々はたとえ不幸に見えても必死に生きたのですから。

メロディについて、過去作のメロディを引用している箇所が多数あります。
サンホラではもはやお馴染みですね。
過去作を知っていたほうがこの辺は楽しめると思います。
辿りつく詩とか蒼と白の境界線に歌がつくのは新鮮ですなあ。

Tr.01「檻の中の箱庭」
Tr.05「憎しみを花束に代えて」
Tr.07「涙では消せない焔」
Tr.08「愛という名の咎」
はメロディアスなので聞いていて楽しいですね。元の曲のお陰ですが。

ちなみに、憎しみを花束に代えてのボーカルはFuki。ソースはバレスレ。
雛鳥とか十字砲火みたいな伸びやかなサビが素敵ですね。

歌詞についても、過去作のキーワードが出てきます。
Tr.06「西洋骨董屋根裏堂」には上手に全部突っ込んでありました。

ほか、個人的に気になった点をメモしておきます。
・全体的に「出産」に関わる歌詞が多い印象。
 どうしたRevo、結婚したいのか。

・憎しみを花束に代えての歌詞「どんなに現在(いま)が最低でも」
 schwarzweiβ 〜霧の向こうに繋がる世界〜の歌詞「今日が最低でも」
 作詞作曲はどちらもRevoなので意図的か。

・愛という名の咎、6:50~の台詞
 明らかに進撃の巨人を意識している。
 クソアニメ(漫画はギリギリ許します)でサンホラを汚すな。

・「ad921d60486366258809553a3db49a4a」
 これは、【MD5ハッシュ】文字列「unknown」のMD5ハッシュ値。
 隠しトラックURLにも関与(2015/4/21現在は視聴不可)。

・リードトラック「『檻の中』の箱庭」
 「檻の中」シリーズを彷彿とさせていたが、実際あまり関係は無かった感じがする。

・西洋骨董屋根裏堂の台詞が通常盤と限定盤で異なる(ソースバレスレ)。
 こういう差分商法やめろ。

・先にも述べたが、過去作を知っていることを前提として作られている。
 廃盤になっている過去作も知っていることを前提とするのは如何なものか。

また、Revo本人が「楽曲の解釈の自由」を謳っておきながら、その「IFストーリー」を創るということは、元々の物語に模範解答があるということに他ならないのでは。
「異なる」可能性があるということは、当然元々の正しい解答があるということである。
(定まった解答があるからこそ、そのシナリオを元にIFストーリーを構築出来る。
逆に言えば、定まった解答が無いのであれば、Revoの言うとおり自由な解釈の下、全てが正解となり、また全てが不正解であり、全てがIFストーリー足り得るため、この9thストーリーを「IFストーリー」と決めつけることは出来なくなる)

取り急ぎ以上。

0 件のコメント:

コメントを投稿