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2019/06/19

ROLEX ヨットマスターを買ったので時計の話をする


今日は新しく買ったこの時計の話をするよ。

ROLEX ヨットマスター(ref.116622) ダークロジウムを購入しました。
ROLEX社の時計はこれで2本目です。大丈夫もう買わないから。大丈夫大丈夫。

スペックや雑感の前に少しだけROLEXの話と購入経緯を。
まず、ROLEXの全モデル(以降、ROLEXとします)が近年値上がり傾向にあることは皆さんご存知でしょうか。
日経平均がジワ上がりからの急落、再度ジワ上がりしている昨今、ROLEXはずっとバブルのごとく値段を上げ続けています。


デイトナ(116500LN)の白文字盤。かっこいい。

極端な例としてはデイトナがあります。
質屋の看板とかにある時計です。別名YouTuberのおもちゃ。
2016年にモデルチェンジをし、現在製造されている現行モデル「116500LN」定価120万円
ただし供給量がかなり少ないため、正規店での取扱いはほとんど無いに等しいです。
ゆえに並行輸入店での実勢価格による販売が主となっています。(カードショップのシングル売りをイメージしていただくとわかりやすいと思います。)


この価格差なら中古で買うより新品で買ったほうがいいですね(白目)。

その値段なんと250万円……だったのは2017~2018年のお話で、今は300万出さないと買えなくなっています。数年で50万の上昇。こわ。
価格上昇は全てのスポーツモデルで起こっています。今回購入に至ったヨットマスターも然り。
不人気モデルであるエアキング、ミルガウス、ヨットマスターⅡも正規店では見かけなくなり、並行店での実勢価格も当然定価を超えています。


左からエアキング、ミルガウス、ヨットマスターⅡ。筆者は真ん中の白を持ってます

これは「人気モデル買えないから余ってるやつ買おう」なのか「余ってるやつも上がるんじゃね?」なのかは不明です。
「余ってるやつも上がりそうだから買ったら品薄になってしかもマジで上がってワロタ」ですかね。いやワロてる場合ではない。

まだまだ値上がりが続くのか、あるいはどこかで暴落するのか……。誰にもわかりません。
ただ、株等の一般的な投資対象とは異なり、明らかに需要>供給であり、需要は需要として今後も残り続けること(ブランド云々以前に質が良い)、また供給量がすぐに増えるとは考えられない(※)ことから、多少値段が落ち着いてきても、急落することは無いだろうというのが多くのROLEX取扱店及び購入者の考えだと思います。
リーマンショックレベルの経済恐慌が起これば(中国バブル崩壊やドイツ銀行破綻)あるいは……。
ちなみに、リーマンショック時にROLEXの価格は大きく落ちましたが、経済回復とともにその価格をもとに戻しています。

※ROLEX社が製造量を意図的にコントロールしている、もしくは現在の製造量がそもそもスピードの限界、あるいはその両方が考えられますね。
機械式時計というのは人間が1つずつ手作業で組み立てを行うため、製造量に限界があるのは事実です。
またブランド価値維持のために、ある程度玉数を絞っているという推測もほぼ事実だと思います。



さて、なぜヨットマスターなのかというお話。
一番大きな理由としては単純で「とてもかっこいいので、ほしくなっちゃった」ですね。むしろこれ以外にあるか?という感じ。
他に理由を挙げるとすればいくらでも出てきますが、
・サブマリーナは人と被る(週1回は電車で見ます)がヨットマスターは見たことがない
・ミルガウスがスムースベゼルなのでベゼル部分にデザインのあるものが欲しくなった
・回転ベゼルが他モデルと違いエンボス加工が施されており、立体感がある
・青針がダサくてかっこいい(オタクポイント)
・ROLEXは2本以上持ちが基本らしい(2ch生まれ2ch育ち)
・え?ヨットマスターかっこよすぎワロタ!w
こんなところでしょうか。


「サブマリーナ」か「サブマリーナー」かみたいな表記揺れが面倒くさいですよね。

ちなみにサブマリーナはこれです。
色こそ違うものの、デザインはある程度共通しています。
それもそのはず、ヨットマスターはサブマリーナの亜種なのです。
ポケモン風に例えるとこうなります(こういう芸人いませんでした?)。

サブマリーナ→(レベル16で進化)シードゥエラー→(レベル36で進化)ディープシー
↑↓(民家にいるトレーナーと交換)
ヨットマスター

時計としての性能で見るとサブマリーナ>>>>>ヨットマスターとなります。
サブは300m防水でベゼルは傷の付きにくいセラミック製。
一方ヨットはこのダイバーズウォッチっぽい見た目で100m防水、ベゼルはプラチナ製。ゴリゴリに傷付きます。

価格についても定価はヨット>サブとサブに軍配が上がるのですが、先述の通り定価では中々手に入らないためここは比べにくいですね。
実勢価格では、グリーンサブ>ヨット≧黒サブという感じでしょうか。
(グリーンサブはROLEXコーポレートカラーの記念モデルのため人気のようです。)

そんなメインストリームからややハズしたところが、個人的には惹かれる要素でもありました。
ケースの厚みや幅等もスリムで、ゴテっとした感じが無いのも単純に加点だと思います。
ヨットマスターの外観については後述します。



そして2019年某日、都内某所の並行店へ。
それなりに客足も多い中、店に入っては出て、また入ってを繰り返すこと3度ほど。
店員からは「なんだこいつ」と思われていたのかあるいは「あ、こいつ買うか迷ってるな」なのか。
ROLEXのショーケースはやはり人が多く集まっており、チャイニーズもチャイニーズ語でチャイチャイしていました。

ところで、これは並行店あるあるなのですが、現金での購入とクレジットカード利用の場合では価格が変わります。
値札に記載されているのは現金の場合であり、クレジットカードだとやや割増になるのです。
(ポートフィノは中野のTWCというところで買ったのですが、ここでもそうでした。)
それなら現金で買った方がいいわねということで、140万円をドバドバとATMでおろしているときの感情は完全に無でした。


「現金で140万円の物を買う機会なんかあるのか……」って感じの顔をしてますね、あおちゃんが。

店員さんにヨットマスターを出してもらう際、
「他のはいいですか?(他のも一応見てみます?)」
と言われましたが、
「いえ、ヨットマスターに決めているので」
と即答しました。悩む余地などないのだ……。
(似たようなデザインのものや他に候補がある人が多いので、2,3本一緒に出してもらうことが多いです。)

そこからは極めてスムーズでした。
それなりに造詣の深そうな日本人の店員さん(※)から説明を受け、色々と談笑しつつも、
「実は今日お金持ってきていて……」
と切り出す私。その時の店員さんの表情は多分有だったと思います。
ちなみにンンゲンと会話することに飢えているので、このときの私も無か有かでいえば後者でした。
お札を数えるやつを見るのももう慣れましたね。ガーッといくやつです。
ガーッといって100万円。もう一回ガーッといって40万円。ヤバイですよ140万。
1年暮らせる金額です。逆に言うと1年寿命短くする代わりに時計買ったみたいな。そう考えるとだいぶお買い得だな(?)。

※時計屋は外人観光客も多いので多言語対応のためにチャイニーズの定員も結構多いです。これは正規店も同じ。
日本語はちゃんと話せますが若干危うかったりするので、やはり日本人店員が良いです。

左隣のオジサマがGMTマスターⅡを買い取り査定してもらっているのを横目に、購入手続きは進みます。
ミルガウスは中古での購入でしたが今回は新品。
しかも並行店なので保護シールもありのままです。
(転売の予定など微塵もありませんが、オタクなのでこういうの残ってると嬉しい。)
ブレスレットのコマ詰めもしてもらい、綺麗に箱に収めてもらってこれを受け取り、帰路につきました。




まだ時刻合わせしていません。

ようやくアップの写真。文字盤の光り方は中央から放射状に伸びる感じ。
撮影に時間をかける余裕がなかったのでこんなんですが許してね。
ここからは外観の写真を含むレビューもどきになります。
手持ちの時計とも比べながら適当に。

○スペック
項目 ヨットマスター ミルガウス
ref.116622 116400
ダークロジウム ホワイト
ケース径 40mm 40mm
ケース厚 約11mm 約13mm
定価 118万円 78万円
ブレス オイスターブレス オイスターブレス
クラスプ ダブルロック シングルロック
ベゼル 両方向回転ベゼル 無回転スムースベゼル
素材 ステンレススチールとプラチナ ステンレススチール
デイト あり なし
夜光 クロマライト スーパールミノバ
パワーリザーブ48時間 48時間
防水 100m100m
製造年2018年2009年

……なんか面白みのない比較になってしまった。
とりあえず見たまんまだよってことです。
分類としてはいわゆるスポーツモデル、スポロレなんて言われたりします。
殊ヨットマスターにおいてはラグジュアリースポーツウォッチ、ラグスポなんて呼称も。
趣味としてヨットセーリングを楽しむセレブ向けの時計という公式説明があるのがその所以でしょう。

ref.は116622、これは2019年3月まで製造されていた型番になります。
2019年4月からは126622としてマイナーチェンジモデルが製造開始、116622は廃盤となりました。
ただし日本にはまだ新型である126622は出荷されていないようで、正規店に8月頃入荷されるとのことです。
それなら8月まで待って126622を正規もしくは並行で買ってもよいのではないか、確かにそうかもしれません。
ただ、その頃に更に値上がりしている可能性を恐れ、このタイミングで私は買いました。正直正解がわからんです。

新モデル126622は性能面ではパワリザ70時間と向上しているものの、旧モデル116622と見た目はほとんど変わらず(6時位置SWISS MADEの文字の間にクラウンのロゴが入るようになっただけ)、新型登場による116622の大きな値下がりはないのではないかと予想しています。
フルモデルチェンジ、それも旧型より新型の方が明らかにかっこいいとかなら話はいくらか分かりやすくなるのでしょうが、この場合はなんとも……。


唐突ですがケース厚の差はこんな感じ。ヨットの方が明らかに薄いです。

外装素材はステンレススチールとプラチナ(950)
回転ベゼルのみがプラチナです。全体を占める割合はそうでもないのですが、総重量はミルガウス並の重さに。
色はシルバーなので言われないとわからない、パッと見はオールステンなのが良いと思います。
アワーマーカー(インデックス)の縁取りシルバーはホワイトゴールド素材。針もホワイトゴールドらしいです。え、ヤバ、セレブじゃん。セレブ口調で話さなきゃ。
ちなみに当方貴金属にあまり興味がないので、プラチナとホワイトゴールドを使ってるってのはさほど重視していません。
ベゼルは両方向にクリック回転します。本来は潜水時間を測るものですが、今は専ら装飾としての役割が大きいです。ついつい意味もなく回してしまいます。

ちなみに、ステンレススチール製ヨットマスターの文字盤カラーはダークグレーシルバーブルーの3色があります。シルバーはもう廃盤だったかな。
造語大好きROLEX、どうみてもダークグレーなのにこの色の名前はダークロジウム。
ちなみにステンレススチールとプラチナのコンビはロレジウムって言うらしいっすよ。

ミルガウスはその奇抜さに惚れ白をチョイスしましたが、ヨットマスターは一番人気のダークロジウムが私も好きなのでこれを選択。
値段的にはブルーの方がやや安い……ようですがほぼ誤差ですね。


正面からミルガウスとの比較。ずいぶんと対照的です。

ケースサイズは40mmとボーイズサイズの37mm、既に廃盤ですがレディースサイズ35mmの3サイズ展開がなされており、この辺も純粋なスポーツモデルとは差を感じますね。
女性をもターゲットにしていることがなんとなく窺えます。

しかしあれだね、マジでかっこいいね。マジで。
ミルガウスを購(あがな)った時は「ミルガウス以外ゴミ、サブヨットダッセェ~」なんて思っていたのですが、見れば見るほど、知れば知るほど惹かれていき、気付いたら虜でした。
時計、初めは微妙に感じててもいつの間にか好きになってるケースが多すぎる。


クラスプ比較。ダブルロックとシングルロック。どちらも非常に精密な機構により開閉します。

ブレスは中コマがポリッシュ(鏡面)仕上げのヤクザタイプ。ミルガウスも同じです。
サブマリーナやエクスプローラーは全コマサテン(梨地)仕上げで、落ち着いた見た目になります。
ポリッシュは傷が目立つのである程度は割り切りが必要です。ミルガウスは言わずもがな。


 実はこんなに小さいデイト表示。

デイトはサイクロップレンズにより拡大されます。この辺のネーミングも海外のメーカーって感じですよね。
このデザインは常に賛否両論がありますが、「否」の人はROLEXのデイトありモデルを買わないので「論」は発生しない気がします。
私も昔はこれが嫌いでしたが、「まあこれはこれでROLEXらしさがあるし良いんじゃね」ということで特に気にならなくなりました。


なんかいい感じのコメント入れようと思ったんですけどここだけ何もないです。とりあえずかっこいいと思う。

針はいわゆるベンツ針。正式名称はメルセデス針っぽい?
説明するまでもないですが、ドイツの車メーカーであるメルセデス・ベンツの企業ロゴに似ているためそう呼ばれています。
針のデザインはこだわりポイントの一つですね。
また、ヨットマスターの場合は秒針の色がイカれてるのが特徴でもあります。(メタリックカラーだったら万人受けすると思うんですよねえ。)


ヨットマスターの夜光の写真はないです。(準備できていないため。)

夜光はクロマライトによる青色発行です。
実はROLEXの夜光塗料は、根元特殊化学工業という日本企業の技術が提供されています。
例によってクロマライトもROLEXによる造語です。中学生かな?
ミルガウスは針緑インデックス青の光、こちらもやはり綺麗ですね。
ヨットもそのうち撮ります。



値段は張ります。張りますというか膨張して爆裂しとります(異常フレア放射)。
異常パズル→https://shindanmaker.com/850366

ただ、ROLEXにしかない輝きと質感がそこにはあるので、良い買い物をしたと思っています。
(これを書いている時に冷静になって購入を後悔するかなと思いましたが、一切そんなことはなく。)
(いやでも冷静に考えると140万の時計はどう考えても異常)
(別の使い道あるだろ)
(考えたけど時計以外で欲しいものなかった)

皆さんももし興味があったらぜひ時計の購入、検討してみてください。きっと楽しい世界が待っていますよ。
ということで、以上購入報告兼雑感でした。
今後大きく値下がりしたら、どうか私を笑ってくださいね。
あ、ヨットマスターをつけるのは休日専用にします。これ会社につけていくのは流石に勇気いる。

終わり。


【おまけ】

コレクションと呼ぶには数が少ないですが、現在の様子。
ROLEX、ROLEX、IWC、Grand Seiko、CASIOです。
5本しか入らないケースに5本収まっているので、もう増えません。これはマジです。


……。
定価換算で締めて300万を少し超える程度です。
流石に自分でも異常だと思いますがもう遅いのである。

「どれが一番高いでしょうか?」みたいなゲームができますね。独りで。

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