あのちゃんくらいの長さがあるかもしれない。
ミルガウスのオーバーホール※のため、ロレックスサービスセンター(丸の内)へ。
※時計が正常に動くように、時計のすべての部品を分解・洗浄・組立・注油・調整・実測を行うもの。
平日のみ営業で完全に庶民を排除している感じがいいですね。当方労働者なので休みを取らないといけません。
私の前にいたヨボヨボのおじいさんが15万を12万と毎回間違えていてそのたびに訂正するスタッフが可哀想でした。アレが私の未来の姿なのだとしたら今すぐ死にたいです。
そんなことを思いながら待っていると、その次に呼ばれた男がホコリ混入のクレームでブチギレていてびっくり。
さっきのおじいさんを許せてしまうほどにひどい客が現れたわけです。
スタッフの「これは無償修理できないんです」に対してまあキレるキレる。
黙って聞いていることがどうしても出来ず、不肖孤独の王、動いてしまいました。
男が吠えているカウンターに近づき、
「ここってそういう文句を言う場所じゃないんで!」
男、「うるせえよ!」と更にキレる。
「他のお客さんもいるんですからもっと穏やかに」
「ロレックスを持つ器じゃないですよあなた」
私も言いたいことを言い放ちました。
しばらくして諦めたのか男はビルを後にしたのですが、あんな風にキレる人がこんなところに来るんだなあと。嫌だねえ。
-*-*-
さて、私の番になりミルガウスのオーバーホール依頼を伝えると、「見積もりに2時間ほどかかる。サインを貰わないと進行できない」と言われました。
まあ時間なら無限にありますからね。20代でいられる時間はあと2ヶ月しかないけど。
近くの商業ビルで時間を潰すことにしました。
喫茶店を探し、適当に「椿屋茶房」というところに入りました。うーんこれが大正解でした。
待たずに入れたのでここにしたわけですが、なんとホールスタッフがメイド服。
「あのショートヘアの人、特に顔が好みだな」とか思いながらじっとしていました(することがないので何もしないをして時を進めた)。
高いだけあってめっちゃ美味しかったです。特に紅茶が美味しかった。
……多分私は梶井基次郎なんでしょうね。
瞬間、檸檬衝動に駆られました。
ここであのメイドに「可愛いですね」と声をかけたらどうなるんだろうか。
「どうせ二度会うことも無いし、今日は一つやってみてやろう」
紅茶もケーキも、お水のお代わりを持ってきてくれたのも彼女でしたが話しかけることはせず。
別に勇気がなかったからではなく。
単にオペレーションの妨げになることは避けたかったから。
「そうだ」
会計時にレジ担当が彼女だったら話しかけることにしよう。
これなら邪魔になることもなかろう。
そして15時過ぎ、ロレックスサービスセンターに戻ったらちょうど良いだろうと席を立ち、レジへ向かいました。
件の彼女はレジにいました。
気詰まりな丸ビルを木っ端微塵にする機会が、私を呼んでいるようでした。
クレジットカードを渡しながら、
「お姉さんとっても可愛いですね」
「装いが素敵です」
などと何食わぬ顔をして言い放ちました。
適当にあしらわれるかと思いきや、何故か会話が続いてしまい。
「本当ですか?ありがとうございます」
「実は私ここのスタッフじゃなくて、普段は別店舗にいるんですよ」
「今日はヘルプで来ていて、都内のどこかにいるんで探してみてください」
「(チェーン店であることをここで知る)へぇそうなんですね、他の店舗も調べてみますね」
「どこの店舗ですか?」と具体的に深追いしなかったのは
・ただ可愛いですねと言いたかっただけ
・厄介な男だと思われたくなかった
・厄介な男だと思われたくなかった
・流石におじさんなので立場を弁えている
という理由から。飽くまでナンパではなく感想を伝えたかっただけなんですよね。
ちなみに千代田区中央区港区だけでも9店舗くらいあるので探し出すのは相当頑張らないと無理。
(ってことはナンパだと思われてましたね。であればなおさら深追いしなくて正解。)
(ってことはナンパだと思われてましたね。であればなおさら深追いしなくて正解。)
-*-*-
オーバーホール代は7万円でした。破産するって。
デイトナは8万円とのことでした。死ぬねえ。
というわけで、会社の人に顔を褒められたのでこれを早速真似してみたわけですが、可愛い人の容姿を褒める行為ってかなりの快感を伴いますね。
きっと褒められている側も悪い気はしないだろうし。
私はこの欲を満たすだけで十分っぽいです。
以上。
以上。
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